編集長のひとりごと

成長のタイミング。

中学では、新人戦地区大会が終わり、本誌発行時点では、多くの競技で西部大会が行われている。地区大会を見る限り、多くの競技で勢力図が変わった年だったように感じる。部活動の活動時間がある程度均一化されたことにより、競技力において、特にこの新人戦では差が付きにくい部分もあったかもしれない。この夏の夏季大会を3年生だけで戦ったチームも多く、実戦経験を積めていない2年生が多かったことも要因のひとつかもしれない。要するに、一部の競技を除いては、飛び抜けているチームがいない状況だと感じた。この冬の過ごし方ひとつで、最後の夏の結果が大きく変わるのではないだろうか。チャンスと感じて、一日一日を大切に過ごして欲しい。

一方で、小学生は、多くの競技で最後の大会を迎えた。コロナ禍によりほとんどの競技で夏までの試合は中止、もしくは延期。競技によっては全ての大会がなくなるものもあった。時期を遅らせてでも開催する競技もあれば、地区大会をなくし、西部大会から実施する競技もあった。少年野球は例年、5つの県大会があった。支部の優勝チーム、もしくは準優勝チームが出場でき、多くのチームにとって県大会出場は大きな目標でもあった。それが今年はゼロ。秋になって、静岡県では独自の交流大会を2回開催。支部予選を勝ち抜いたチームが浜松ブロック大会を戦い、上位2チームのみが県大会に進めるというレギュレーションだった。強豪ひしめく浜松地区において、これは文字通り“狭き門”だった。支部大会は勝ち上がったものの、ブロック大会で敗れ、県大会に届かなかったチーム。忘れないでほしい。ブロック大会に出場した時点で、県大会出場に等しい価値があるということを。選手たち、それを支える指導者や父兄の皆さん、本当によくがんばりましたし、不測の事態の中、本当にお疲れさまでした。

そしてこの先は、ステージが中学校へと変わる。部活動で野球を続ける子や、クラブチームに活躍の場を求める子もいるだろう。どちらにしても、真剣に野球に取り組むのであればどちらでも構わない。「どちらがいい」などということはない。どちらを選ぼうが、たぶんゴール地点は同じになる。にも関わらず、「ウチの子はこっちだ」、「あっちにはアノ子がいるからイヤだ」などという話をする親と遭遇する。「いろいろ見て子供に決めさせたい」という親もいるが、そのほとんどは子供が決めていない。親が誘導している。中学生は多感であり、大人への階段を登り始めるタイミングでもある。人間性も徐々に変わり始めるため(いい意味で)、「小学校の時はあんな子だった」とかいうのはあまり関係なくなる。

「どこに行くか」ではない。「何をするか」の方が明らかに大事だし、遥かに尊い。チーム選びに躍起になるのではなく、自然に身を任せてみてはどうだろう。

子供たちは、親が思っている以上のスピードで成長している。親が心配していることは、とっくの昔に自己解決しているかもしれない。子供が進む道にレールを敷くのが親の役目ではない。子供が自ら考え、自ら行動するタイミングを逃さないよう、そっと木の上に立って見るのが親の役割だ。子供はいつまでもあなたが思っている子供ではない。子供と一緒に成長するタイミングがすぐそこに来ている。

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