編集長のひとりごと

成長の定義。

いよいよ春がやってきた。高校受験、大学受験も終わり、それぞれの進路も決まったことだろう。希望する学校に行けた子もいれば、そうでない子もいるだろうが、大切なことは、「どこに行くかではなく、何をするか」だ。自分が与えられた環境の中で、目標を明確に持ち、それに向かって一日一日をしっかりと過ごす。この取り組みこそがその後の人生を左右すると確信している。本当の勝負はこれからだ。高校の3年間、大学の4年間はあっという間。「明日死ぬと思って生きよ、永遠に生きると思って学べ」とはガンジーの言葉だが、一日を充実させてほしいし、学ぶことを止めないでほしい。我々大人も肝に銘じたい。

さて、現役の選手たち、特に新3年生は充実した冬を過ごせただろうか。秋に結果がでなかったとしても、冬の過ごし方でその後の結果が大きく変わることは多々ある。もちろんその逆もしかり。これからは大会が続き、気付けば“最後の夏”となる。いい冬を過ごせたチームは次のステップへと進むことになるだろうが、いい冬を過ごせなかったチームにとって、これからの時間は「再度鍛え直す時間」となる。何気なく過ごせば夏はすぐにやってくるが、一日一日を大切に過ごせば、時間はまだ充分にある。さらに、やり方、考え方を工夫すれば、劇的な成長を遂げることもあるだろう。

先日、目が留まった記事に「現場が営業マンを育てる、というウソ」というものがあった。新人営業マンは、基本的に、簡単な研修後、すぐに現場に出る。飛び込み営業を繰り返し、さまざまな現場を通して営業マンとしてのスキルが身に付く、という考え方、やり方が一般的。自身もそういう手法で営業マンになった。しかし、その記事では、「そのやり方では成長しない」と言っている。そのやり方は幻想だと。その記事によれば、成長の定義とは「今までできなかったことが、できるようになること」であるという。そして、そのためには3つの作業に取り組まなければならないらしい。1つ目は「記憶作業」。自社の商品知識にくわえ、競合先の商品知識、営業先の会社に関する知識、上司の営業ノウハウなどを覚えることがそれにあたる。この知識量が営業能力に差が付く最大の要因となる。2つ目は「経験作業」。人工知能と違い、人間はどんどん忘れる。覚えた知識を使い込む経験を継続することが必要となる。そして3つ目は「応用作業」。営業において、覚えた知識がそのまま使えるケースはまずない。状況に応じて返答を使い分ける必要がある。この作業を繰り返すことで人は成長するのだという。

「なるほど」と柏手を打ちたくなる気持ちになった。これを部活に置き換えてみたらどうだろう。得点シーンや失点シーンを調べれば、きっと傾向が出るはず。それをデータ化してチームで共有する。これが「記憶作業」。それを日々の練習で確認しながら繰り返すことが「経験作業」。それを週末の練習試合などで試す。これが「応用作業」となる。当然、応用作業の中では新たな課題が見つかる。それを新たな記憶作業として分析する。これを繰り返していけば、大きな成長がきっと見込める。もちろん、個々の技術アップや、勉強などもこの方法で大きく成長できるはずだ。部活の取り組みと社会での取り組みは連動している。一日一日を大切に過ごすことで、みんなが頑張っている部活は、後に大きな大きな財産になる。

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