編集長のひとりごと

投球制限以前に大事なこと。

夏の甲子園が終わった。

“スター軍団”と呼ばれる大阪桐蔭高校が、前評判通りの力を見せつけ優勝。史上初となる二度目の春夏連覇を達成した。決勝戦の後に見せた中川キャプテンの号泣、そしてそれを支える西谷監督の姿には心打たれた。中川選手は2年生だった昨年、チームの敗戦を背負い込むカタチで夏を終えた。先輩たちへの想い、“史上最強”とも呼ばれるチームのキャプテンとしての重圧。恐らく全国の高校3年生の中で、最もプレッシャーの掛かった一年を過ごしてきたのは彼だろう。強いチームが必ず勝つとは限らないのが野球。今年、日本中で最も強いチームであった大阪桐蔭が勝ちきることができたのは、キャプテンである彼の存在が大きかった。彼が経験した一年前の不運があったからこそ、達成できた偉業なのだと思う。
だから、その彼の姿を間近で見守ってきた監督が寄り添う光景は、感動的でもあり、美しくもあった。

ただ、決勝戦で応援していたのは別のチームだった。

今年は、100回記念大会ということもあってか、例年以上の盛り上がりを見せたように思う。

その中心にいたのは金足農業高校であり、エースの吉田投手だった。
初戦で鹿児島実業高校を下すと、大垣日大高校、横浜高校、近江高校と、次々と私立の強豪校を撃破。いつしか大会の縮図は「田舎の公立対強豪の私立」となり、マンガのような金足農業の躍進に、自ら人生を重ね合わせるかのように、多くの国民が関心を寄せ、心を躍らせた。

それは準決勝で、“東の雄”日大三高を破ることで頂点に達し、甲子園で881球を投げた吉田投手は“平成最後の怪物”となった。

そして今年もあることが話題となった。

それは「投球数」。
今年は猛暑。強豪私立高は多くの投手を抱え、継投するチームが多かったが、選手が揃いづらい公立の金足農業は、予選から決勝戦に至るまでの試合を全て、吉田投手がひとりで投げ抜いていた。
金足農業が勝ち上がれば勝ち上がるほど、投球数が話題に上った。

その多くは、「投球制限を設けるべき」というもの。

「子供たちの将来のことを考えて怪我のリスク軽減を」が名目となる。ただ疑問なのが、全員が同じ基準でいいのかということ。高校生とはいえ、個々に体格差、体力差がある。投手であればフォームの良し悪しもある。それを一概に「みんな同じ球数投げたら交代」というのも腑に落ちない。

「将来のことを考えて」とも言うが、将来とはどこを指すのか。

大学?プロ?ほとんどの子は高校野球が目標であり、甲子園が夢。今この瞬間が全てなのだ。そもそも、吉田投手を知っていた人はどれだけいただろうか。甲子園で勝ち上がったからこそ認知され、ドラフト1位候補になったのではないか。
甲子園で881球を投げたからそこ、次の夢が拓けようとしているのだ。

だからといって、怪我を増長しているわけではない。ただ、投球制限以前に大事なことがあるように思う。
鍵は日々の練習。どこも一生懸命練習をしているが、専門家がいるチームは少ない。個々に体格が違うにも関わらず、みんな同じ練習をするのが一般的。本来は各々が違うメニューを行うほうが効果的なのだと思う。そもそも怪我の要因の多くは投球フォーム。明確に怪我をしづらいフォームを指導できる専門家がいれば…。

部活動に専門家を。
我々にとって、これが新たな使命なのかもしれない。

発行情報

大会結果

すたみな太郎




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