空飛ぶ野球少年

[第15話] 今必要なのは“きっかけ”

10月22日。

 

この日、コウタは嫁さんに随分怒られたらしい。

理由は“コウタのサボリ”。

嫁さんが聞かないことをいいことに、「毎日やる」と決めたはずの柔軟と素振りをサボっていたようだ。

人間というのは弱いもので、一旦“サボリ癖”が付くとなかなか抜けない。
“やりたくてもやれない”怪我の期間を経て、サボリ癖が付いてしまったようだ。

それもそうだろう。
自分だったらそうなる。

練習は“めんどくさい”うえ、成果が見えにくい。
「やってもやらなくても結果は一緒かも…」と思えてしまいやすい。

コウタに練習の必要性を問えば「必要」と返ってくる。

頭では練習の必要性を理解している。
だが、確固たる目標がなければ練習は続かない。

わかる気がする…

 

 

10月23日。

 

午前中は野球の練習。
昼食後、コウタが
「キャッチボールやりに行くか!」
と言ってきたので裏の広場へ行った。

完治後、始めてキャッチボールをやったのだが、“結構”球威が戻っていた。が、感覚はまだ戻りきっていないのか、すっぽ抜ける球が多い。要はコントロールがバラバラだ。もう少し時間が掛かりそう…

とはいえ、どの程度投げられるのか気になり、広場の北の端から投げてどこまで投げられるか、を試すことにした。

怪我をする前はネットを遥かに越え、公園の南にある柿畑まで投込んでいた。

果たして今は…

「いくよ~」

コウタは助走を付けボールを投げた。

ボールは頭上を遥かに越えて、ネットの中腹付近に突き刺さった。

(おお!思ったより投げれてる!!)

少し安心した。

その後、ノックをしたりトスバッティングをしたりし、ボールが見えなくなるまで約4時間も野球を続けた。コッチは手の豆が裂け、肩はパンパンになったが本人はいたって元気。まだまだやれそうな雰囲気だ。

しかし、これは“お遊び”。気分が乗った時だけやっても全く意味がない。
必要なのは“積み重ね”。いかに自分の意思で練習を積み重ねられるかが重要だ。

 

 

10月24日。

 

引佐大会が開幕。

フレンズの初戦の相手は豊岡。

試合は緊迫した投手戦の末、2-0でフレンズが勝利。
“大”エースのヒロト(6年生)はなんと完全試合を達成!!
三振の数は10。最高のピッチングを見せてくれた!

この日も帰宅するやいなや
「キャッチボールやりに行くか!」

試合に出ていないため元気は有り余っている。

偶然同じ野球の仲間が広場にいたため一緒に野球をしたのだが、所詮は“お遊び”。
とにもかくにも、大事なのは積み重ねだ。

怖いのは“一日一日をいい加減に過ごす”こと。積み重ねることの大切さを理解しないまま大人になることだ。そうならないためには自分自身が“今何をすべきか”をわかっている必要がある。

そこで“練習ノート”をつくることにした。

その日の素振りや投球練習の回数を表にして記入し、一週間ごとに集計。一週間で何回素振りをしたか、何球ボールを投げたか、がひと目でわかる表をつくった。週末の練習後の課題を記入するスペースも設け、“今何をすべきか”がはっきりわかるようにした。

これは市販品を購入するのではなく、パソコンでオリジナルノートをつくった。
自分で創意工夫することを学んで欲しいと思い、そうした。不要な項目は一切ない、“世界にたった一つ”の練習ノートだ。

自分のモチベーションは、自分で工夫して、自分で上げる!

この先訪れるであろう“受験戦争”や、社会に出てからの“生存競争”は、(基本的に)誰も助けてくれない。自分で道を切り開くしかない。

昔、学校の先生が
「あなたはやればできる子なんだから…」
てなことをよく言ってくれていたが、所詮やらない子はその程度の子。

“やれること”こそ立派な才能だ。

コウタには“やれる子”になって欲しい。

親としては、そのきっかけを与えること“しか”できない。

こんなことくらいしかできないが、“コウタ再生”へのきっかけになってくれれば…と思う今日この頃である。




ジュニアアスリート郡山 ジュニアアスリート静岡 ジュニアアスリート豊橋 ジュニアアスリート岡崎

ジュニアアスリートプラス
整骨・接骨院
スポーツジム
感動ストーリー
スポーツ少年団
飲食店

ピックアップ記事

  1. 北星中学校 女子バスケットボール部
    北星中学校女子バスケットボール部『SMILE GIRLS』。チームTシャツに書かれた通り、『…
  2. ローザ新体操クラブ
    ローザ新体操クラブ浜松市浜北区にある「ローザ新体操クラブ」は平成13年に設立され、今年で15年目…
  3. 浜松地区中学校駅伝競走大会
    浜松地区中学校駅伝競走大会平成29年度の中学校体育連盟が主催する最後の大会となる『浜松地区駅伝競…
PAGE TOP