編集長のひとりごと

努力の課程こそが
 その人間の価値。

今回特集した、バレーボールの『春高バレー』、バスケットボールの『ウィンターカップ』をもって高校の部活動は終わる(全国サッカー選手権出場校など一部は除く)。

小学校からプレーしていた子は約10年、中学から始めた子は約6年。長かっただろうか、それとも短かっただろうか。子供たちはひとつのスポーツに打ち込み続け、親御さんたちはそれをサポートし続けた。その間にさまざまな指導者と出会い、さまざまなことを吸収し、さまざまな成功を味わい、さまざまな挫折を経験したことだろう。いずれにせよ、何にも代え難い、貴重な時間だったことは間違いない。これからは“自信”を持って生きていってほしい。

「社会で活躍できる人間になってほしい」や「周りの人に愛される人になってほしい」、「たくましく生きてほしい」など、子供の自立を願っている親御さんは多い。
ある学校の先生は、「コミュニケーション能力こそ社会を生き抜く鍵」と言っていた。それらには共通するワードが存在する。それが“自信”だ。

『世界標準の子育て(船津徹著)』によると、自信には二つの種類があるらしい。ひとつは“根拠のない自信”。これは、「自分は親に愛されている」、「親から大切にされている」という自信。これは100%親から与えられるもので、子供が自分の存在を心から信じている状態を言うらしい。

もうひとつは“根拠のある自信”。これはスポーツや発表会など、競争に揉まれながらひとつのことを継続していくことで得られる自信。子供が自分自身の力で獲得するものらしい。

多くの子が幼少期から根拠のない自信を持っている。
それは、親の愛情が深ければ深いほど強い。

しかし、幼稚園や学校などの集団生活が始まると、知らず知らずの内に、親は他人と子供の比較を始める。天才だと思っていた自分の子が、ただの普通の子だったと気付く。愛情が薄れることで、子供の根拠のない自信が揺らぎ始める。根拠のない自信こそが子供にとっての土台。土台が揺らいでは、その上に何を乗せようが崩れ落ちてしまう。

子供に愛情を注ぎ続ける上で、部活は格好の題材だった。

活躍してくれればなお良しだが、活躍することがなくても、頑張っている姿を見るだけで、子供の価値を再確認できた。結果として子供への愛情は増し、子供の土台はより強固なものとなった。

その土台の上に、子供が自身で手に入れた根拠のある自信が積み上がり、人としての成長を認識することができたのだ。

大学や実業団、もしくはプロでプレーを続けるのもひとつ、競技に区切りをつけ、新たな目標を見出し、それに向かって歩を進めるのもひとつ。

ひとつのことを継続してきた子にはさまざまな道が用意されている。

どの道を進むかを決めるのは自分自身。

そして、親御さんに求めたいのは、彼らの選択を肯定すること。
彼らの選んだ道こそが自立へと繋がる唯一の道であるはずだから。

彼らが取り組んだ部活の良さ、それは「失敗できること」にあるように思う。
今回は駄目だったが、「次こそは成功させる」と思える身近な存在が部活なのだと思う。

失敗と成功を繰り返したからこそ得た、根拠のある自信なのだと思う。

だからこそ、この先も失敗を恐れないでほしい。
目標を持ち、それに向かって努力する。

結果は結果。

その努力の課程こそが、自己を肯定することこそが、人の価値となるはずだ。

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